woody tone column! vol,1

SwEコラム第一章『history of guitars』楽しんでいただけたでしょうか? 紀元前から脈々と続く弦楽器の歴史~エレクトリックの誕生、その発展までを綴りました。

 

前回コラムはこちら→http://s-w-e.jp/blog/?p=390 今回からは、ギターに使われる『木材』について、よりディープにお話ししようと思います。 まず第一弾はSwEでも植樹支援を行っている『マホガニー』について。 『MAHOGANY』 生物界では分類というものがありまして、 このマホガニーという樹木は

 
:植物界 Plantae
:被子植物門 Magnoliophyta
:双子葉植物綱 Magnoliopsida
:ムクロジ目 Sapindales
:センダン科 Meliaceae
:マホガニー属 Swietenia

というような分類になっているわけです。 ・・・なんのこっちゃ?という感じですが、要は 『人間』 と一言で言っても生物学では、 『動物界後生動物亜界脊索動物門羊膜亜門哺乳綱真獣亜綱正獣下綱霊長目真猿亜目狭鼻猿下目ヒト上科ヒト科ヒト下科ホモ属サピエンス種サピエンス亜種に属する種』 と呼ばれるそうで、まあそんな感じですww そして上記『マホガニー』に属する樹種は下記の3種に分けられます。

 

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マホガニー S. mahogani (L.) Jacq. キューバ・ブラジリアンマホガニーまたはスペインマホガニーとも呼ばれる。 ・オオバマホガニー S. macrophylla King ホンジュラスマホガニーとも呼ばれる。 ・メキシコマホガニー S. humilis Zucc.

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ちなみに、SwEがブラジルで植林支援を行っているのは S. mahogani (L.) Jacq.というブラジリアンマホガニーです。 (よくホンジュラスマホガニーが最希少種であると誤解されがちですが、ホンジュラス産もこのキューバ・ブラジリアンマホガニーが枯渇した状況のなかで生まれた需要なのです) これら三種のマホガニーはいずれも中米から南米にかけてが原産で、樹高20-45m、直径2mまで生長。葉は長さ10-30cmの羽状で、5-10cmの小葉3-6枚からなります。

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ギター業界ではアコースティックギターのネックからボディのサイドバック、 エレキならレスポール等のネック、ボディ材に広く使われ、豊かな中低域と温かいトーンで知られる材です。 マホガニーカラーとも呼ばれる独特の濃赤褐色で、肌目は中庸、木理は通直。 稀にではありますがフレイムやキルトの杢を持つものもあります。 乾燥性、加工性は非常に良く、柔らかい肌触りの材です。 重さは比重0.50~0.60と中量。 18世紀より、さまざまな楽器や家具に用いられ、 その木目の美しさや加工性、強度等から世界三大銘木『緑の黄金』と呼ばれています。 しかし需要の過多に伴い原産地では乱伐が横行し、マホガニーの分布する森林は壊滅的な打撃を受けました。 1946年にはキューバ政府がマホガニーの輸出禁止を施策する事態となり、現在では南米の全ての種がワシントン条約によって取引が制限されています。 規制後もマホガニーの取引は行われているが、多くは違法な取引であり、伐採されるマホガニーの7割以上が掠奪によって調達されたもの

 

2001年、ブラジル政府はマホガニーの全面輸出禁止政策を打ち出したが、違法な輸出を完全に抑止するには至っておらず、 マホガニーの違法な伐採によって主に被害を被るのはブラジルの先住民であり、腹に据えかねた先住民が蜂起して抗争が起こり、多くの犠牲が出るという悲劇も起こっています。 (Wikipediaより参照) ここで疑問が湧いてくるのですが、 ではなぜ楽器業界では安価に『マホガニー』が使用されているのか?ですよね。 それは、単純に『南米マホガニー』ではないから。 現在楽器業界では、上記の事態を受けて『マホガニー』という名前のまま、 色や特性の似た樹木を使っています。 アフリカ産のアフリカンマホガニーと、東南アジア産のフィリピンマホガニーソロモンマホガニーです。 ではこれらの木はどういった樹木なのか?

 

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アフリカンマホガニーは、主に『サペリ』という樹木です。 南米マホガニーと同じセンダン科の樹木ではありますが、例えるなら同じヒト科の人間とチンパンジーのような関係。 フィリピンマホガニーラワンと呼ばれるフタバガキ科、 ソロモンマホガニーはムクロジ科のマトアと呼ばれる樹木です。 いずれも生物分類学上はまったく『マホガニー』とは違った樹木であると言えます。 ~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~‘~

 

ただ、誤解してほしくないのはこれらが南米産でないから劣っているとは言えないということ。 これらは本来のマホガニーと似通った音響特性を持ち、作り手の意向次第で素晴らしいトーンを奏でる事も可能です。 しかし、忘れてはならないのはこういった代替材を使っているという事実なんです。 こういった出来事に、人間の音楽活動が関与していた事実を、忘れてはいけません。 もちろん今使っている代替材の樹木も、今後枯渇の恐れがあります。 南米マホガニーはもう絶滅危惧種となりました。 世界中で森林の違法伐採は続いています。それは私達消費者の需要と、現地住人の貧困問題が関わっています。

 

まずはこの過ちを、僕たちSwEとミュージシャンの手で正すことができればきっと同じ過ちは起きないと思うのです。 その解決方法はこちらの記事で http://s-w-e.jp/blog/?p=1971 どうかこのコラムを読んでくれて協力しようと思ってくれた方は、是非SwEの活動にご協力ください。 http://s-w-e.jp ←SwE HP 金銭的に寄付は無理な方もミュージシャンのなかには多いと思います。 寄付が難しくとも、今ある楽器を大事に使う事なら可能だと思います。 使わない楽器は必要としている人へ渡してあげてください。 そして、SwEの活動をよりたくさんの方に広めていただけたら幸いです。 もちろんSwEのメンバーとして一緒に活動を行ってくれる方も大歓迎です! みんなで変えていきましょう。 都谷享

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