history of guitars vol,2

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Posted by toru tsudani | Posted in SwEコラム | Posted on 07-05-2017

ギターに関するあれこれを、つらつら書き綴るSwEトールのコラム第2弾。

 

前回はギターの歴史、その誕生からエレキギターの低迷期までをお送りしました。 http://s-w-e.jp/blog/?p=365 ←過去コラム

 

エレキギターが一般市場に広く出回ってからおよそ60年。

 

現在では世界中に広まり、ピアノと並ぶポピュラーな楽器となっています。 かつてこれほどの速度で世界中に広がりをみせた楽器は、エレキギターをおいて他にはないのではないでしょうか? しかしその発展には多くの逆境があり、発売当初からその生産量は落ち込んでいきました。 今日はエレキギターの代名詞ともいえる、2種類のギター 『ストラトキャスター』そして『レス・ポール』が、 そんな逆境を乗り越えるキッカケとなったミュージシャン達を紹介します。

 

(多少主観が入りますのでご了承ください)

 

50年代アメリカでは、エレキギターといえばアコースティックにピックアップが取り付けられたものが主流であり、プレスリーなどのロカビリーミュージックにおいて、その音量をかせぐ為のマイク代わりに使用されるのが一般的でした。 画像参照http://www.audio-visual-trivia.com/2004/09/elvis_presley.html YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=nV6aLWinrf0&feature=related

 

やはりそのエレキギター独特の見た目と電子楽器というジャンルは、いきなり人々に受け入れられるものではなかったのでしょう。 その頃、ある一人のストラトユーザーがロカビリーシーンに一石を投じます。

 

バディ・ホリー 画像参照http://www.kira-ku.com/category/54591/photo/9 YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=vMP2RkoCitc

 

そのストラトらしい艶のある音に当時のミュージシャンは魅了されはじめます。 60年代に入ると、ビーチボーイズを台頭にサーフミュージックにもストラトが使用されはじめる。

画像参照http://plaza.rakuten.co.jp/realistmodeler/diary/?PageId=1&ctgy=3 YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=Grj7sjQ0_p4 まさにこの『ストラトキャスター』のもつ音楽性の幅広さを見せつけれられた瞬間だったのではないでしょうか。

 

このころからやっと、エレキギターというものが認知され箱ものギターと区別されるようになったそうです。 60年代も終わりを告げるころ、 このエレキギターを世界中に広めるキッカケとなる大きな功績を残すミュージシャンが登場します。 おなじみ、ジミ・ヘンドリックスです。

画像参照http://on-and-on.ocnk.net/index.php/diary?page=5 YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=fZrCpJ6jd5Y&feature=related 彼の偉大さはあえて説明するまでもないと思いますが、 ギターの歴史上、彼のサウンドは未来を変えたと言って間違いないでしょう。

 

これまでエレキギターとはいってもそのサウンドはよりクリーンなベルトーンを追求していた時代、 彼はアンプを大音量で鳴らし『歪み』を取り入れたエレキギターならではの新たなジャンルを作り上げてしまいます。 当時の観衆は賛否両論。 歪んだ轟音、『魂の解放』という彼の音楽のテーマ、歯でギターを弾く、ステージでギターを燃やす・・・etc. しかしそのプレイスタイルはエレキギターの可能性を飛躍的に高めるとともに、 多くのミュージシャンに多大な影響を与えます。 エレキギターの誕生以来20年、彼の登場によりエレキギターは今後爆発的に広まるキッカケを得ることになりました。

 

さて、ここまでストラトを中心に話してきましたが、レス・ポールは? 実はここまで、レス・ポールはストラトに対して値段が高く、エレキギターの中でもあまりポピュラーな楽器ではなかったのです。 その理由は前回のコラムにも書きましたが、生産性の問題です。 今のように機械で簡単に木工加工ができる時代でもないので、その差はフェンダー社に対して致命的でした。

 

フェンダー社は生産効率を高める工夫を二重三重に行い、いつか訪れる『時代』のニーズに的確に反応しました。 それに対しギブソン社は戦前から楽器を製作しており、保守的に『楽器メーカー』という立場にこだわっていた結果だといえるでしょう。 (50年代後半にはレス・ポールspecialやSGモデルといった低コストモデルも発表するも、好評とはいえなかった) このレス・ポールが脚光をあびるキッカケになったのは70年代。 レッド・ツェッペリンの活躍が大きいといえるでしょう。

 

画像参照http://homepage3.nifty.com/led_zeppelin/ YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=p5BpSwVhsmI ジミー・ペイジがレス・ポールの火付け役となり、 その頃からブリティッシュハードロックが全盛期となります。

 

ストラトユーザーではディープパープルのリッチーブラックモア 画像参照http://matome.naver.jp/odai/2126775302265169801 YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=KgZSnAkQc4c&feature=fvwrel

 

繊細な泣きの歪みサウンドはレス・ポール無しではありえなかったジェフ・ベックのソロ活動 画像参照http://blog.goo.ne.jp/mrken0806/c/1a3db4a887e1048ae68c2c00f54e7c05 YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=IriEq4H1XSU&feature=related

 

ストラトのサウンドをさらに昇華させたエリック・クラプトン 画像参照http://matome.naver.jp/odai/2126395098358228201/2126395411858604503 YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=Qrt6H1lDPR4

 

クラプトンの登場によりピックアップの用途はハーフトーンという新しいサウンドを世に打ち出し、 この後音楽シーンは多種多様に変化し、さまざまなジャンルをエレキギターは生み出すことになります。 紀元前3000年も前にできた弦楽器。 それがギターというクラシック楽器に比べて一般人にも手軽に演奏できる楽器に16世紀以降進化し、 この60年でエレクトリックという新たな可能性に気付き、ミュージシャンの手によって発展し、 今日の音楽シーンを支えている。

 

身近な楽器だからこそ、忘れられてしまう開発者の努力と苦労。 そんな事を意識しながら、普段押入れにしまってあるギターを ポロンと奏でてみてください。 もしもう自分に必要ないのなら、必要としている人に譲ってあげてください。 演奏される事が、楽器である証です。 最後に、2009年8月13日に94歳で亡くなったレス・ポール氏の最高の笑顔と演奏でお別れです。 またネタを思いついた時に書きます!ブログって体力使うねっ 笑 YouTubehttp://www.youtube.com/watch?v=6TjdmQRRdvg&feature=related

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